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「スマホのウイルス」、知らない人が多すぎる

スマホは豊富なアプリでいろいろなことが出来るから楽しい。それはスマホが小さなPCだから当たり前だが、それを認識していないと困ったことになりかねない。ガラケーの時は、アプリは携帯電話会社が提供していたから悪意のあるアプリは入り込みようがなかった。スマホにも公式アプリサイトはあるが、「安全なアプリの審査」という点では万全ではない。さらにAndroidスマホは公式サイト以外のサイトもたくさん存在しているし、危険な不正アプリが数多く発見されている。

ではスマホユーザーの「危険」意識は?IPA(情報処理推進機構)が2013年9月に調査した結果は、ビックリものだった。スマホなどの「スマートデバイスをターゲットにしたウイルス(マルウェア)」が存在していることを「全く知らなかった」人が22.8%もいたのだ。なんと回答した2,066人中約470人が全くの無防備状態・・・。さらに「聞いたことがある」が43.8%(約905人)で昨年より10%以上増えたのに伴って、「ある程度知っている」「詳しい内容を知っている」が減っているのも困ったものだ。

この「全く知らなかった」人は、設定等はお店にしてもらい、買った時のままという「初心者レベル」に最も多く、なんと56.0%。次いでメールやインターネットは普通に使えるがアプリの設定まではちょっとという「基本操作レベル」で28.4%だった。そして問題はここから。アプリのインストールや設定の変更ができるという「習熟レベル」で17.8%、トラブルが起きても自分で解決できるという「非常に習熟レベル」で5.0%もいたのだ。もちろんこの「非常に習熟レベル」の詳しいウイルス認知は37.9%と断トツに高いが、「習熟レベル」で4.2%とガックリ下がるのは、かなりトホホな状態ではないだろうか。

ではセキュリティ対策はどうなのか?「信頼できる公式サイトからアプリ」がトップで53.7%だが、「OSのアップデート」47.7%、「アプリのアップデート」35.4%とセキュリティ対策の基本なのに半数にも及んでいない。また「アプリのインストール時にアクセス許可を確認」という重要なポイントもたった26.1%。そして「有償セキュリティソフト」に至っては17.6%という低さだ。しかしその低い割合の中でもウイルスに「感染したことはないがセキュリティソフトなどで発見」が14.3%もいたのだ。「感染・発見したことはない」という79.1%のうち14.3%はもしかして気づいていないだけ?と疑ってしまう。

いろいろなアプリをダウンロードして楽しんでいても、そこに「悪意」が潜んでいることを見逃せば自分はもちろん、スマホに保存してある友人や知人、もしくは仕事相手を「犯罪の被害」や「情報漏洩」などのトラブルに巻き込むことになりかねないことをきちんと認識して、しっかりとスマホにセキュリティ対策を施そう。

【出典】
IPA(情報処理推進機構)「2013年度 情報セキュリティに対する意識調査」
http://www.ipa.go.jp/security/fy25/reports/ishiki/index.html