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やっぱり狙われた「4年に一度のお祭り」

日本人選手の大活躍で、大いに盛り上がった2012ロンドン・オリンピック。SNSが普及してから初めてのオリンピックということで、IOC(国際オリンピック委員会)も参加選手にツイートやFacebookへの書き込みを奨励した。

でも初めてだからトラブル噴出。なかでも他の選手を誹謗中傷したツイートで2選手が出場資格取り消しになったのは、ありがたくない史上初の出来事だった。しかしスゴくすばやい決定だったこと、ツイート内容に関するガイドライン(競技の報告、他の選手・関係者・団体の活動へのコメントや秘密・非公開情報の公開、動画の掲載などは禁止)を設けていたことから考えると、IOCに専任の「選手の書き込みチェック部隊」がいたのではないか? そうだとしたら大変ご苦労なことだった。(参加選手1万人ですよ)

さらにサッカー男子の日本VSスペイン戦の真っ最中に、Twitterが停止。書き込みが集中したから?!と思ったら、Twitter Japanのデータセンターのシステム障害だった。次は男子の自転車ロードレース中。大量の書き込みで回線に負荷がかかりすぎて選手のGPSデータが届かず、TV中継でレースの解説ができなくなるという事態も発生。IOCが書き込み自粛を要請したが、「回線はTV局のものじゃない!」「専用回線持てよ!」などの怒りのツイートがなだれ込んで、逆にトラフィックが増えたらしい。

そして世界中が盛り上がっていれば、悪意もすり寄ってくる。「参加することに意義がある」というオリンピックの精神を悪用したスパムメールでは、共同コーディネーターなどを騙って「イベントに参加しませんか?」と誘う。
イベントの公式ロゴが入っているから、ついつい「参加しよう!」という気持ちが沸き上るが、申し込み手続き中に様々な個人情報を入力させられてしまう。その他にも高額のオリンピックくじに当選したとか、生中継がただで見られるとか、チケットが安く手に入るとか、人の気持ちにつけ込むような詐欺メールやフィッシングサイトも現れたようだ。

SNSでリアルタイムに試合の感動や状況を共有したことで、今までとは全く違うオリンピックの楽しみ方ができあがった今回のオリンピックだが、知らない誰かに個人情報を共有されるのはごめん!日々新手が登場するスパムやフィッシングなどの脅威をいち早く発見するのはセキュリティ企業だから、きちんとセキュリティソフトを活用して、定期的に「新しい脅威」の定義を更新することをお勧めする。

【出典】
ノートン インテリジェンスレポート2012.5